さよなら、八画文化会館。
- galler15
- 2022年6月30日
- 読了時間: 2分

私が密かに大好きだった雑誌「八画文化会館」が現在発売中の9号で最終号となってしまいました(泣)。
毎号とても興味深い特集記事で発売が楽しみだった雑誌です。
隅々まで読んでは、知らない町の風景に思いを馳せることができたし、
町歩きや散歩をより楽しくするヒントがたくさん掲載されていました。
残念すぎる・・・ので、私の全財産を並べて記念撮影。(クーッ!!1号だけ持っていないのです!)
最終号の編集長石川さんの”編集のことば”にこうありました。
「7年以上かけて撮り集めてきたこれらの商店のなかには消えてしまったものもたくさんある。町の入れ替わりの激しさに思わずため息が出てしまうけど、だからこそまだあるお店は、ただ存在していてくれるだけで充分。ハイペースに移り変わる町並みのなかで、変わらない姿を見せてくれるだけで尊いから。」
この部分を読んだ時、なぜ私はこの雑誌がこんなに好きだったのかよく分かった気がしました。
”ただ存在してくれるだけで充分”
”変わらない姿を見せてくれるだけで尊い”
面白いものを発見して笑うだけでなく、そこには被写体(対象物)に対しての深いリスペクトがあるからなのだと、(それは今までも雑誌を捲りながら感じていたことでしたが、)最後にはっきり言葉にして頂いてなんだか嬉しかったのです。

私は毎号ご近所のPEOPLE BOOKSTOREさんで購入させて頂いてました。
同じくPEOPLEさんで「盛り場のフォークロア」という古本に出会っていて、
この最終号が出る少し前に読了しました。
そこにはかつぎ屋のフクさんの目を通して語られた”盛り場”として賑わっていた頃の湯島天神付近の風景が描かれていました。今は見ることができなくなった風景の痕跡や断片。
本の中に地図はあるけれどその当時の写真はないので地図を手がかりに想像しながら楽しんでいました。
だから尚更、「撮って残してくれてありがとう」と感じたのかもしれません。
八画文化会館という雑誌が撮っておいてくれた写真のおかげで、その存在がいつかなくなってしまったとしても、私はきっと何度でもその町のあの場所に思いを馳せることができるのだと思います。
私が自分の実家周辺ばかりを撮影しているのもきっとそんな理由からなんだろうなぁ。
とにかく、”尊い”雑誌だった。
ありがとう、八画文化会館。
9号は特に写真が素晴らしい。
作品としても成立しているなぁと感じます。
まだPEOPLEさんでもご購入できる(通販もできるようです!)と思いますので、
ぜひ”尊さ”を感じて頂けたらと思います!
そして、ビールを片手に語り合いたい笑。
おススメです!!
(巻末のSpecial Thanks にPEOPLEさんの名前が!!超絶羨ましかった!!笑。)
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