松﨑章馬さんの写真展。
- galler15
- 5月2日
- 読了時間: 2分

昨日はつくば美術館とつくば市民ギャラリーの2か所で同時開催されている松﨑章馬さんの写真展へ伺いました。
特につくば美術館の「建築の巡礼」がとても心地良かったです。
展示空間に身を置いた時のこの心地良さって何だったのだろう。
長い間、私の日常に当たり前のように存在していたあの公務員宿舎の風景。
解体工事が始まるとあっという間に更地になってしまいました。
この一連の時間は言葉にし難い体験だったように思います。
それらが松﨑さんによって切り取られた風景と重なる瞬間がありました。
きっと松﨑さんの作品を通して私の記憶が刺激され、何かを思い出したから心地良いと思ったのかもしれません。
私自身が「写真とは?」を考える時に参考にしている本の中の1冊にロラン・バルトの「明るい部屋」(みすず書房)があります。
そこに記されている、
【「写真」は、もはやないもののことを(必ずしも)告げはしないが、しかしかつてあったもののことだけは確実に告げる】
【それは=かつて=あった】
そんな言葉が頭に浮かびました。
写真作品をしみじみと味わうことで自分自身の過去の記憶やあの時の肌触りを体感できることがあるんですよね。
それは自分ではなく他者が撮ったものなのに。
ああ、写真はやっぱり面白いなぁと思いました。
5/6まで開催中ですので、是非覗いてみてください。
展示詳細はこちら
つくば美術館 「建築の巡礼」 https://www.tsukuba.museum.ibk.ed.jp/gallery.html
つくば市民ギャラリーでは同作家による「SEEING A PLACE」も開催中。
新緑の中、市民ギャラリーへ数分間だけ歩いて移動する時間も併せて味わうと、より展示が深く身体に入ってくるような気がしました。
2つの展示を同時に鑑賞すること、オススメします!!
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